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嗚呼、世界はこんなにも。 [創作]

こんなにも小さくてか弱いあの子達が

戦場を舞うのはなんて残酷だ、と僕は思ったよ。




「ふふ、ふふふ」
フラスコの中に入った液体がぶくぶくと沸騰する。
腐敗臭にも似た臭いが部屋に充満して、僕ことアノン・G・ルワート・ムーンは咳き込んだ。
「ごほっ・・・やっぱりこの臭いきついなぁ・・・」
「俺にだってきついぞ 似非発明家」
「・・・やぁ、バンリ君・・・げほっ」
「いいからとっとと換気しろ」
僕はせっかく咳き込んでいるところをわざわざ挨拶したのに、雇い主の彼・・・バンリ君は僕に冷たく言い放った。
「わかったって・・・」
僕は咳き込んで少し呼吸が荒いまま、窓をがらりと開け、そして換気扇のスイッチをぱちりと押した。
「で、薬はできたのか?」
「後もうちょっとだよ。身体を大きくする薬だよね」
「嗚呼、後で樹琉と鈴と菊晶の食事に混入させるから早くしろよ」
「・・・・・・・・・」
そこで僕は黙った。バンリ君が酷く訝しげにこちらを見てくる。「どうしたんだ、」という声が耳に入った。
「また、戦わせるの?」
「当たり前だろう。今更何を言ってるんだ、お前は」
はぁ、と深い深いため息をついて呆れた視線をこちらに向けながら呆れた声で僕に言う。
「この前、菊ちゃんが腕に負った傷はまだ完治してないんだよ?」
「それがどうかしたのか?」
バンリ君は相変わらず何処か冷めた目で答えた。
「あの子達は、道具じゃないんだよ」
僕は溢れ出しそうになる感情を押し殺して、バンリ君に言う。
「感情があれば、そりゃ道具じゃないだろうな」
「そういうことじゃなくて、あんなにも小さいのに・・・」
「小さかろうが、大きかろうが、俺達のとこに来たからには、それ相応のことをこなして貰わないと困るだろ?」
彼は、被っていたサリーハットを頭から外して、くるくると弄びながら事も無げに言った。
「・・・僕は、まだ戦わせるのは早いと思うよ」
「自らが戦場に出たい、と望んで出したとしてもまだそんな戯言を吐けるか?」
「え!?」
思わず声を上げてしまう。
まさか、あの子達がそんなことを言っていたとは思わなかったから。
「出たくないと主張すれば、俺だって戦場になんか放り込まないさ。そこまで鬼じゃないからな」
「じゃあ・・・本当に・・・」
身体がぶるぶると震える。つぅ、と冷たい汗が頬を伝って床に落ちた。
「俺が命令したわけじゃない。あいつらが望んだから戦場に出したんだ」
冷めた目のまま、弄んでたサリーハットを被りなおして、彼は立ち上がった。
「お前がどう言おうと、あいつらが戦場から逃げたいとは言わない限り、俺はあいつらを使い続ける。」
つめたい、ことば。
「だからな・・・間違えても、あいつらに戦場から外れろ、なんて言うのはやめろよ?」
にやり、と酷く打算的な笑みを残して、彼は僕の部屋から出て行った。
「・・・はは」
何て、残酷だろう。
あの子達には、逃げる道すらも残されていないのだ。
唯、彼の言いなりになるだけ。
逃げようとしても、きっと彼は逃がしてくれないから。
「ごめんね・・・」
僕は、彼を止めることができないんだ。
だから 君たちが 反発して 彼を止めて。


嗚 呼 、 世 界 は こ ん な に も 残 酷 で 美 し い 。


サイトの方に設定載せてないキャラクターを出しました。
アノン・・・別名ロリコン野郎です。種類はピギート。
ちなみに樹琉、鈴、菊晶というのは五歳児でそのうち樹琉と鈴がサイトのほうに擬人化設定UPしています。
暇があったら覗いてください^^*

唯、手に入れられない [創作]

友人ができた。
顧客ができた。(別にいらないけど腕がいいとかくどくどと小一時間ほどなんか言われた。顧客に)
金も手に入った。
仲間もできた。

この世で、俺が手に入れられるものは殆ど無くなった。

「へえ・・・何でも満ちていて、何一つ不自由ない生活なんだね」
「何一つ、って言うわけでもないが・・・不自由なんぞ殆ど無いな」
そう。全て、とは言わないが、俺がこの世で手に入れられないものなんぞ殆ど無い。
地位も、名誉も、財産も。
「あ、強いて言えば」
「何?」
「不自由、あるぞ?・・・一つだけだけどな」
俺は思い出したかのように言う。
手に入れられないものが、一つだけあった。(手に入れようとしたら真面目に殺されるから無理なのだが)

「璃瑠だよ」

「・・・はぁ?」
俺と話してた仲間・・・アノンはぱちり、と目を瞬かせた。ヤツらしくない行動をとった。
「何で璃瑠ちゃんが・・・ってそうだったね、君は・・・璃瑠ちゃんのこと、好きなんだよね」
アノンはいつものように気持ち悪いくらいに整った顔に、気持ち悪いくらいの綺麗な笑みを浮かべて言い放った。
「でも、あの子には恋人の・・・クレセント君がいるんじゃ・・・「わかってるさ」
事実を述べようとしたアノンの言葉を遮り、俺は煙草を口に銜えて、ジッポで先に火をつけた。
煙がふわ、と空気に散っていく。
「・・・さて」
「何?」
「仕事、いくか・・・」
ふーっと煙を吐き出して、また煙草を銜える。
アノンも「えーめんどくさーい」とかなんとか言いながらも、立ち上がって俺についてきた。
「ねえ、シートルヴァ君」
「何だ?」
「・・・君は、本当に璃瑠ちゃんを手に入れるつもりなの?」
「アホか、お前は」
俺は酷く呆れたようにため息をついた。
アノンだって俺の答えをわかっているくせに、何度も訊いてくる。


「俺は、アイツを想うだけで満足だよ」


だから、君が俺の想いに気づくその時まで。
静かに、君を想わせてください。


俺は君の事を想って君の無事を祈るだけで、幸せで。

無駄に長い。 勝手にメテオスな鵺さん宅のクレセント君借りちゃいましたし。
サイトのほうにシートルヴァとアノンと璃瑠の設定UPしてないという・・・本当にごめんなさい。

orz [お久しぶり]

ぜんぜん更新して無いくせにまた復活してんじゃねぇよと自分でも思います。

一週間に一回・・・可能な限り更新します。

ジャンルはほぼ日常から擬人化リヴリー等々などのマイナー路線です。

nice!のとこに黒蜂蜜が出没したらぜひ構ってやってください。


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